私が車窓から見える風景ばかりに思いを馳せていたのは2年前の自分に向き合うのが怖かったからだ



剣道部を引退してから早2年。気が付けば医学科の同期が引退する年になっていました。最後の西医体に行くというのは随分前から決めていました。


久しぶりに聞く音、におい、あの空気感。
すべてが懐かしくて愛おしい。
でも不思議とあの時に戻りたいとは思わなかった。
剣道から2年も離れて、良くも悪くも変わってしまった自分が今更当時に介入しようとはとても思えなかったのである。
そして私が卒業してから岡山大学鹿田剣道部にも新しい部員が入り、色々な経験をし変化し続けている。どんどん私の知らない剣道部になり居場所がなくなっていく。そしてそれがとても喜ばしいのです。
コメ飲みに誘ってもらってすごく嬉しかったけど参加はしませんでした。今日は引退する4年生を労ってやって欲しい。今日は一人で酒を飲もうと決めた。


夢を見ているような心地良さだったのに女子団体戦になってから急に2年前の自分が現れる。つまりは結果を残せないまま引退した虚無感、不甲斐無さだ。
それと張り合うかのように現在の自分が声をあげる。頑張れなかった、辞めようと思った、そんな時間も含めて限界までやったんじゃないのか?未だに認めてやれないのか、と。

自分の中の葛藤をかき消すようにカメラのシャッターを切った。そんなことより勝ち上がる団体戦を応援したかったのです。

女子団体の結果は3位。部員も師範もOBも一丸となって応援した、あの瞬間の歓喜。
空を突くような歓声は、胸を貫くような感情はきっとあの瞬間でしか味わえないものだろう。勝ち上がってくれた団体メンバーと一緒に応援した部員たちには本当に感謝したい。


2日目に香川大学の同期の子と話をしました。
大学から剣道を始めた者同士で苦労したこととか、悩んだこととか。そして2人でちょっと泣きました。
2年前私が岡大香川大合同の飲み会で引退の挨拶として話したことを覚えてくれていて、それを励みに5.6年生の2年間頑張れたと言ってくれた。

その挨拶、詳細はあまり覚えていないけど人と比べたり結果を残すことが大事なんじゃなくて、スタート地点から自分がどれだけ前に進んだか、どれだけ成長したかが大切だっていう内容でした。
全員に当てはまるものじゃないと思うから聞く人だけ聞いてね、っていう出だしで始めたと思う。

本当は心からそう思えた訳じゃなくて、そう思わないとあまりにも自分の時間と努力が報われない気がして、誰に向けるでもなく自分自身に向けた言葉でした。


後日LINEが来てその子が引退の挨拶をする時に私のこの言葉に励まされたと言ってくれたらしい。そして他にもその言葉を覚えていた後輩がいたよ、と言ってくれた。
今回挨拶でこの話をしたから私たち以外にも頑張ろうと思う人が増えると思う、と。


正直誰も自分の言った事など覚えていないと思っていただけに本当に嬉しかった。
そしてこの友人の言葉に救われた。
2年前苦し紛れに自分に宛てた言葉が誰かの励みになっていたのだと思うと、この言葉を生み出した私の4年間が無駄じゃなかったんだと初めて思えた。
2年越しに報われた思いだった。


自分の4年間にしっかりと区切りがついた。
試合の応援やOB会に行ってもこの4年間が帰ってくる訳ではないし、変化し続ける岡大剣道部と共に変化していくこともできない。
結局自分にできることとは自分の経験した4年間を回想することだけなのだろう。
それで構わない。二度と戻らない日々だからこそあの日は輝くのだ。


BeautyPlus_20180825172109759_save

img1481208297028

1471840564605

IMG_20180819_214625